2007.12.15 idlers games final round in motegi
決勝:出走48台(9CUP&930CUP)中5位、9CUP33台中5位
idlers games final roundに参加しました。僕の人生における「初レース」です。初レースが名高いidlersということで、「大丈夫かなぁ?」という不安と「入賞したいなぁ!」という希望が織り交ざりとても緊張した一日でした。
受付・ブリーフィング・車検を済ませ、準備を終えたと思ったらすぐに予選の時間。決勝レースではないのでスポーツ走行のように気軽に走ろうと思いましたが、他のクルマが異様に速そうに見えました。ワイドボディ&巨大GTウイングの930や964の醸し出す迫力に完全に圧倒。「こんなクルマ達に敵うわけがない。やっぱりエントリーは間違いだったか・・・」などとピットレーンでゴチャゴチャ考えていました。
シグナルがブルーに変わり、いざコースへ。人生初レースの始まりです。1周の練習走行の後、予選開始。idlers経験者の仲間に「予選はトップでコースインしないとクリア取れないよ」とありがたいアドバイスを頂いていたのですが、我らが「へなちょこWORKS」は揃いも揃って中段以降でコースイン。そのアドバイスがどれほど「ありがたい」モノだったか、コース上で思い知ることになりました(笑)。3台前にいる仲間に追いつこうと前走車を次々に抜きますが、次から次へと遅いクルマが立ちはだかり、追いつくどころか離されてしまいます。そしてついに130Rで仲間に抜かれました(涙)。それは僕と前走車の2台をまとめてS字進入でインから処理する、強引だけど鮮やかなパッシングでした。
「このままじゃいかんでしょう、ああじゃなきゃ」
仲間に一気に抜かれてから急に戦闘モードに入りました(笑)。「走行会ではなくてレースの予選」だとやっと正しく認識できたわけで、「ガンガン抜いてクリアを取る!」しかないと開き直りました。スポーツ走行では決してしないちょっと強引な追い抜きをしないと前に出れずに予選が終わります。3コーナー進入、S字進入、Vコーナー進入、ダウンヒルストレートエンド・・・ブレーキングで横に並んだら進路は空けず、ただ相手のラインを塞がないようにインベタで立ち上がり、ひたすらクリアを狙いました。
出走台数48台、しかもタイム差5秒~10秒くらいのクルマが多いのでクリアラップを取るのはかなり困難でした。「良し!この周はクリア取れるぞ!」と思っても、クリアで走れるのはせいぜい5コーナーまで(涙)。130RとS字で必ず遅いクルマに引っ掛かりました。結果、僕は最後までクリアラップを取ることができず、思ったようにタイムが伸びませんでした。それでも出走48台中5位(クラス5位)で5番グリッドを獲得しました(驚、GT3ってすごい!)。
ローリングスタートだと思っていたスタートが、実はグリッドスタートだと正確に把握したのは当日もてぎ到着後。ポルシェは全クラスがローリングスタートだと思っていたのでこれには相当ショックを受けました。ピットレーンに並ぶ前にパドックでグリッド順に整列するのですが、グリッドスタートに対する緊張のあまり、必要ないのに一人だけヘルメットをかぶってました(笑)。動揺しまくりで胃もキリキリ痛みます(涙)。真剣に自己申告TKOを考えました・・・。
グリッドに並ぶ為に西コースを1周しましたが、4番グリッドのワイドボディ&巨大GTウイング930がスタート練習しながら走るのを見て更に意気消沈。スポーツ走行の慣熟走行でそんなことするクルマはいません。予選走行中の勢いはどこへやら、緊張はクライマックスに到達していました。
グリッドに並び規定通りエンジンをカット。自分の鼓動が聞こえるなんて専門医試験の口頭試問以来でした。「1分前」のボードが出ると同時にエンジンスタート。30秒前、5秒前と表示は刻々と減っていき、レッドシグナル点灯。ブラックアウト(レース開始)!
パドック整列時、仲間達とスタート時の作戦を色々考えましたが、それは全て「うまくスタートできてこそ成り立つもの」。僕のスタートはどうだったかというと、「大失敗(爆)」。予想通りといえば予想通りで期待を裏切らない展開なのですが、甘くはなかったです。エンジンストールだけは勘弁だったので、いきなり6000回転近辺でのクラッチミートはトライできませんでした。3000回転程でクラッチミートさせて動き出した時には、ロケットのように両脇を後続車が通過していきました(笑)。イン側から1コーナーに進入しようと視線を泳がせましたが、すでにスペースはなし(爆)。3番グリッドにいたワイドボディ&巨大GTウイング930が僕より遅かったので、かろうじてスペースがあったアウト側にハンドルを切り1コーナーに進入。感覚的には2コーナーを立ち上がった時点で後方スタートの仲間も含めて10台くらいに抜かれていたように思えました(汗)。しかし、これで「入賞圏内にいる」という呪縛と極度のド緊張状態から開放されました(怪我の功名、ってやつです)。
まずは抜かれた仲間のクルマに追いつくことに全精力を注入。何台かをパスした後、背後へ。2周くらいテール・トゥ・ノーズでバトルした後、ついにパッシングに成功。その間にもスタートで僕を抜いていった何台かがコースアウトしてリタイアしていましたから、仲間をパッシングした時点で結構順位を取り戻していたはずです(タワーの表示は見ている余裕はありませんでした、笑)。仲間をパッシングした後は更に前を狙いましたが、抜いた仲間に攻められまくりでそれどころじゃありません(笑)。相手は仲間ですから「無理なブロックで接触するくらいなら、ブレーキングで横に並ばれたら譲る」つもりだったのですが、そんなに簡単に譲ってしまうのは面白くない(笑)。ということで、結局ファイナルラップまで僕ら2台のバトルは続きました。バトル中にも前走車を何台かパスし、集団で現れたバックマーカーも2台で一緒にかわして、無事にテール・トゥ・ノーズのままチェッカーを受けることができました。
僕は予選終了時のポジションを取り戻し(1~5位までは予選と全く同じ順位となりました)、僕と争った仲間はポジションを4つ上げて入賞圏内に入っています。
次のレースは来年3月のレンシュポルトとidlersです。