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ワイドトレッドを考える

僕の思考の中では「足回りは純正のまま」が半ば定着しつつある。純正はポルシェAG(バイザッハ)が膨大な資金と人力を投じて完成させた足回りだからだ。Sタイヤの使用を前提にバネをレートアップしたハイパコに変更し、それに合わせて純正ダンパーを硬めにOHすることはあっても、社外品を丸々投じることは考えていない。自分が使うブレーキパッドやタイヤを考慮に入れ、自分が運転しやすい挙動を示すようにセッティングだけしていけば、それで良いと考えている。

前提としては、ブレーキパッドはPAGID RS14、タイヤはSタイヤ、である。そして自分が望む車の挙動は「コーナー進入ではニュートラル~弱アンダーステア、コーナー脱出時はアンダーステア」である。可能な限り、オーバーステアにはなって欲しくない。僕はスライドコントロールが下手くそだからだ。

僕は「いかに高速コーナーで危険な綱渡りをせず、気持ち良くアクセルを踏み切って行けるか」に楽しみを見出したいと考えている。FSWのコカコーラや100R、もてぎの130R、鈴鹿のS字や130Rを楽しみたいのだ。気持ち良く踏み切って行けるかどうかは、いかにリヤが安定してくれるかに掛かってくるわけだが、空力的援助はカップカー純正ウイングが安価で手に入らない限り現状より向上することは期待できない。となると、足回りのセッティングでそれを実現するしかない、ということになる。

比較的簡単かつ安価に、明らかな効果が得られるチューニングとして、スペーサー装着によるトレッド変更にかねてから注目していた。UTM師からもいくつかアドバイスをもらい種々試してきたが、まだ自分なりのベストセッティングは見つかっていない。少なくとも、フロントのトレッドだけを広げるのはオーバーステア傾向を生み出すので好ましくないことだけは体験した(1495もしくは1505/1500mmとしていた)。今までの経験上、1495もしくは1505/1530mm(スタビライザーはフロントがホール3、リヤがフルハード)で走った時が最も感触が良かったが、それがベストかどうかを判断できるほど走り込む前にセットを変更せねばならない羽目になった(ベストラップを出した直後にクラッシュした)。

「964RSのトレッドは1380/1385mm(前/後)。ホイールベース2270mm。この数値はカレラ2と同じである。964RS3.8のトレッドは未発表だが、ターボ3.6と同一のボディだとすると、トレッドは1422/1488mm(前/後)、ホイールベース2272mm。フロントが+42mmワイドなのに対し、リヤは+103mmワイドである。
996GT3前期型のトレッドは1475/1495mm(前/後)。実際には前後共5mmのスペーサーが付いてくるので、1480/1500mm(前/後)。ホイールベースは2350mm。996GT3RSのトレッドは1485/1495mm(前/後)。ホイールベースは2355mm。両者の間には車高の違いもあり、前期型90mmに対し、後期型70mmである。興味深いのは996カレラ2前期型のトレッドで1455/1500mm(前/後)。ホイールベース2350mm、車高100mmである。GT3はカレラ2より20mmワイドなフロントトレッドを持っている。」

カレラ2より20mmワイドなフロントトレッド。これがどのような意味を持つのかを考えれば、今後の方向性が定まるように思えた。しかし、これは我がマエストロいわく、「フロントサスペンションのセッティングに自由度を持たせる為に必要だっただけで、車の特性を変化させることを狙ったものではないだろう」とのことだった。

http://yaplog.jp/flatspot/monthly/200612/
by minamitsubame | 2007-06-18 17:58 | Porsche