HANS device
丁度在庫があったようで、納期はヘルメットへのポスト取付加工込みで約1週間。
RUSH耐久だけでなくレンシュポルトにも間に合うことになりました。
手元に来た今でも、「ちょっと大げさだったかなぁ」という気がしているのですが・・・。
実は僕もずっとそう思ってきました。そして、「必要ない」と思っていました。
「頚椎損傷や頭蓋骨骨折を起こすような激しいクラッシュはしないだろう」
「そもそもクルマ壊したくないから無理しないし」、と。
UTMさんとの間で話題になったので、HANSについて色々調べてみました。
HANSに対する考え方は人それぞれだと思うのですが、
「頚部の過伸展を抑制するHANSは、頭頚部の防御に絶大な威力を発揮する」
これは疑いようのない事実で、特にエアバックを無効にしているクルマの場合、
HANS装着により「万が一」の時の安全性が飛躍的に向上すると考えるようになりました。
思えば今までにも、「ドライバーが無傷だったのが不幸中の幸い」
としか言いようのない素人の事故を、何度か見たり聞いたりしてきています。
「たかが」素人のクルマ遊び、ですが、「されど」クルマ遊び。
「運転技術の未熟な素人のサーキット遊びにこそHANSは必要」
と考え、一気にHANS購入まで突っ走ってしまった、というわけです(汗
「20」がツーリングカー用であることを意味しています(フォーミュラは30)。
「M」はMediumで、首廻りを基準にしたサイズです。普通の人はほぼ「M」です。
「E」はEconomyモデルであることを意味しています。
上級にはEconomyモデルより更に軽いProfessionalモデルが存在します。
値段は15万円ちょい・・・これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれです。
どうでも良いことですけど、僕の印象は「高ッ(涙)」です(笑
シートに座ってハーネスを締めるまでは特に違和感はありません。
「肩に何か乗っかっている」という程度です。
ポストとの接続も基本的には単純作業なので慣れれば簡単にできそうです。
接続を解除せずにヘルメットを脱ぐことは可能です(F1ドライバーはそうしてますね)。
頚の可動域ですが、前後は全く気になりませんが、左右は結構制限されます。
サイドミラーを見る動作には影響しませんが、斜め後方を振り返ることはできません。
慣れるとは思うのですが、かなり「キツイ!」です。正直、息苦しい。
「HANSなし」の時のドライビングポジションを「HANSあり」でとり、
「HANSなし」の時と同様にハーネスを締めると胸が相当に圧迫されます。
ハーネスを緩めれば良いのかもしれませんが、本末転倒な気がします。
実際に走ってみてどうかは、レンシュポルトの時に確認してみます。
この状態でもストラップには若干の余裕があるようです。
説明書にはストラップの長さに関しても記載があります。調節可能です。
僕の場合、頚椎の並びがイビツなので、頚椎過伸展損傷は脊髄損傷に直結してしまいます。
子供達もまだ小さいですし、「高度障害にギリギリ該当しない、働けない後遺症」を残すことと、
「高度障害もしくは死亡」に該当するリスクは極力避けなければなりません。
そういう意味では今回のHANS購入は間違った選択ではなかったと思います。
ただ、HANSに見合った走りをしていないところが何とも痛いところですが・・・(笑
参考までに・・・。
HANS導入前にNASCARで起こったクラッシュ
このクラッシュは60km/h足らずのスピードで起こったとされています。
にも関わらず、ドライバーは頚椎損傷と頭蓋骨骨折で他界しています。
ドライバーの安全を十分考慮されて造られているレースマシン、
加えてヘルメットと6点式ハーネス、それでも衝突時には頭頚部は無防備になるようです。
この事故を契機にNASCARではHANS装着が義務化されています。
2007年F1カナダGP、BMWのロバート・クビサが喫した大クラッシュ。
僕はあの瞬間、「クビサは助からない」と思いました。
でも現実には、彼は軽い脳震盪で済み、次のアメリカGPは欠場したものの、
その次のフランスGPには出場し、4位入賞を果たしています。
彼の頭頸部を守ったのは、頑丈なモノコックと頚部過伸展を抑え込んだHANSでした。
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