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サスペンション考察 By UTM師

<以下の考察はUTM師が自身の946RSRacingに対して加えたものをほぼ原文のまま転載したものです。996GT3前期型にそのまま当てはまることではありません。ただ、基本的なサスペンションに対するアプローチとして大いに参考になると思われます。現在の総走行距離は19000km弱、純正サスペンションもあと10000km程度で抜けてくると思われます。サスペンションのグレードアップを考える場合(あくまでも純正ベースですが)に参考にすることとします。>

そろそろノーマル足の限界を感じ始めた今日この頃。さらなるタイムアップ&フィーリングアップを目指し、脚の変更を考え始めました。社外品は星の数ほどあるけれど、本気でサーキットユース出来るものはホンの一握り・・・。実績のあるショップにオーダーするのも良いけれど、やっぱし自分で「あーでもない、こーでもない」と考えて作っていくのが面白い!

いままでの経験上、自分なりの考えとして持っているのは、路面が荒れていたり、極端にうねっていたりしていないサーキットならば、バネの仕事を80%以上とし、ダンパーはあくまで補助としてセッティングするという事。

実際にNSX時代(約5年ほど前)に、レートと製造メーカーを変更したバネを組み込んだ、つるしのHKSハイパーダンパー(安物車高調)を使用して、エアコン、ナビ、電動シートなどフル装備状態で、TC1000を39秒台、TC2000を4秒台で走れた経験があります(TC2000はいつも条件が悪くて、あと1秒は詰められたと思います)。まあ、バネだけではなくてフリクション低減のための小細工などもしていましたけどね。

バネレートを決定していく上で考慮するのは、車重、使用タイア、ホイールベース&トレッド、ボディ剛性、・・・などなど。現状の964RSは車重1240kg(ドライバー含む)で、使用タイアはA048M、溶接ゲージ入りでかなりのボディ剛性。以上を踏まえると、リアホイールレートは約12~14Kg/mm程度でしょう。もっと硬くてもよさそうですが、ブッシュがノーマルなので、なるべく低レートの方がアライメント維持性が高くなりますのでこんなところかなと。
次にフロントですが、車重1240kgのうち前軸重490Kg後軸重750kgとなっているので、リアホイールレートを14kgとするならば、フロントホイールレートは約9kgになります。これを踏まえると、ホイールレートF8kgR12kg、F9kgR14㎏の組み合わせが良さそうです、ブッシュをピロにすればもっとハイレートの組み合わせでもボディ剛性的には余裕でしょう。ただ、このままのレートのバネを組み込むわけではありません。

前後軸重からホイールレートの比率が決定したら、次に考える必要があるのはサスペンションレバー比。レバー比とは、ダンパーストロークに対してどのくらいホイールがストロークするかの比率のことで、これを無視することは絶対出来ません。マクファーソンストラット式はレバー比は1なので問題ないですが、マルチリンクやダブルウィッシュボーンは1.2とか、多いときは1.6とかあります。レバー比が大きいサスペンションは実際のストロークに対して、ダンパーがその6割ほどしかストロークしませんので微小なコントロールがしにくい構造といえるでしょう。ゆえに、フォーミュラーなどはプッシュロッドのカムでレバー比を0・6とかにして少ないストロークでもダンパーが大きくストロークするようにしてあって、減衰力をシビアにコントロール出来るようにしてあったりします。

前置きが長くなりましたので、この辺で本題に戻ります。964RSはフロントがストラットなのでレバー比は1、リアはセミトレーリングアームなのでレバー比を考えなくてはいけませんが、幸いにホイール軸中心部よりやや後ろよりのやや内側にダンパーロア取り付け部があるため、レバー比は1と考えて良いでしょう。厳密には1.01とか1.05とかかもしれませんが計算も楽だし1とします(爆)。ということでレバー比は無視できるので、964RSはバネレートがそのままホイールレートになるので、F9kgR14kgのバネを組み込んだ場合、アクセルオフの空走状態でコーナリングしたときに前後とも同じロールをすることとなります。ただし、ダンパーの減衰とスタビレートも同じような前後比率を与えてある必要がありますけどね。

でここからさらに味付けが必要となります。ターンイン時のタイア仕事量は、ブレーキング&ステア・・・圧倒的にフロントタイアの方が多いです。ゆえに必然的にフロントに9kgよりも高いレートを選択することになります。前後軸重、レバー比から決定したフロントのバネレートを最終味付けする上で考慮するのは、ディメンションです。ホイールベース、トレッド、などアライメント調整で変更する事ができない、ボディに対してのタイヤの位置関係で(重心含む)、ようするにコーナリング開始から発生するヨーモーメントを考慮するということです。

まず、トレッドはナロー(リアに対して相対的に)なほどロールしやすいためレートはハードになります。また、ショートホイールベースなほどピッチングやノーズダイブが起きやすくなるためレートはハードになります。964RSは、トレッドF1380mmR1385mmなのでこの項目は無視できるレベル。ホイールベースは2270mmの超ショートホイールベース。これらを考慮すると2kg前後のレートアップが目安になるでしょう。

結論
964RSレーシング+A048+サーキットならば、F11kg、R14kgの組み合わせか、F10kg、R12kgの組み合わせからセットアップを始めるのが良いと思われます。ショートサーキットや路面ミューが低い場合はフロントのレートを1kgほど落とすと乗りやすいでしょうし、上手なドライバーならばフロントを1kgほど上げたところから始めても良いでしょう。とりあえずUTM式セットアップ法バネレート編はこれでおしまいデス!今のところハイパコのF650LBS、R800LBSの組み合わせから始めたいと思っています。

レートが決まったらバネの長さ設定です。バネの長さはダンパーの設定ストロークによって決まりますので、1GのコーナリングGがかかった状態で必要なバウンドストロークは・・・
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by minamitsubame | 2007-06-27 09:41 | Porsche