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964RSRを試乗させてもらいました

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僕が最も愛するポルシェはもちろん996GT3、しかも前期型です。そう、現在の愛機です。「996を最も愛している」なんて言う人は滅多にいないと思うのですが、それは単に他のポルシェを知らないからだけなのかもしれません。でも、現在の愛機には何の不満もなく、「最愛」と呼ぶに値するほど溺愛していることは事実です。

しかし、964も相当好きです。なぜなら、自分がクルマに目覚めた時に世を席巻していたポルシェが964だからです。いつかは964のオーナーになりたいと真剣に考えています。そんな964、それもRSRという究極のマシンを試乗させてもらいました。クルマは友人UTM氏の愛車。ジアロモデナというフェラーリ純正色に本国ファクトリーで塗られた大変貴重な964RSRです。

ガチャンと無骨に閉まるドア、やたらとうるさいエンジン音、独特な感触のペダル類、ゴクッと硬く引き締まったシフトフィール・・・乗り込んだだけで996GT3とは違う点をいくつか感じました。でも、水冷エンジンと空冷エンジンの音やフィーリングに違いは感じられません(回せば違うのかもしれませんが)。「エンジンは同じだ」という印象が強かったです。そして動かしてみてはっきり思ったのは(FSWのパドックをほんの少し低速で動かしただけですが)、「同じクルマだ」ということでした。うまく説明できないのですが、車の持つ雰囲気というか基本的な乗り心地(操作感?)というか、そういうものが全く同じと感じたのです。動き始めた瞬間に室内の広さは全く違うのに、まるで自分のGT3に乗っているような錯覚を感じたんです。964と996、世代は違えど同じ911なんだと実感しました。

でも決定的に違うと思ったところもあります。それは964RSRの方が圧倒的に曲がらないこと。正確には「きちんと操作しないと曲がらない」でしょうか。996GT3は今まで乗ってきた車と比べても大きな違和感は感じませんでした。964RSRは40km/hも出ていない普通の街乗りレベルでも明らかに曲がらないと感じたのです。たとえ街乗りレベルでもきちんとした操作を乗り手に要求してくる車のようです。GT3は余程乗り手が愚かな操作をしなければ走りが破綻することはないという感触が強いですが、964RSRは「きちんと運転しないとまともに走らんよ!」と車が乗り手に伝えてくるようです。この感覚が空冷911を支持する方々が拘る点なのでしょうか。

ほんのわずか、1分程度の試乗でしたが、とても良い体験をすることができました。964RSRに乗ったことで自分がいかにGT3に助けてもらっているかを知った気がします。GT3を運転していてRRのクセに悩まされることはありませんし(996の場合、ちょっとやそっとでは出ないでしょうけど)、RR特有のクセを利用して走ったりという次元には自分は全く到達できていないのです。964RSRに「おまえはまだまだポルシェ乗りじゃないよ♪」と言われてしまったようです。GT3で色々練習させてもらって、いつかは964RS(RSRがベストですけど出会えるかなぁ?)を自分の車として走らせてみたいですね。
by minamitsubame | 2006-12-18 22:47 | Porsche