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Papas Cafe Hiroo

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広尾の一角にあるPapas cafe。インスパイアに乗って初めて訪れたのは12年前のこと。僕にこの店を教えてくれたのは、当時付き合っていた同い年の彼女。彼女はこの店の近所にある女子大を卒業して、既に一流企業で働いていた。まだ学生だった僕には、歳は同じでも、彼女が随分と大人に見えた。彼女は昼間からアンチョビ・オリーブをつまみにCorona Extraを飲むのが好きで、アルコールが入って口が軽くなった彼女の話を、僕はコーヒーをマルボロのつまみにしてよく聞いていたものだった。それから12年の間に、当然のように僕は社会人になった。彼女と別れてからは、この店に来る機会もほとんどなくなり、Corona Extraの横にアンチョビ・オリーブの小皿が置かれた風景は、セピア色の懐かしい記憶として風化していった。12年後、ポルシェ911に乗って久しぶりに訪れたPapas cafeの雰囲気は、当時と何一つ変わっていなかった。気まぐれに立ち寄った遠い昔の客を「お待ちしておりました」と言わんばかりに、まるで、この一角だけが時の流れから取り残されたかのように、当時のままだった。風化しつつあった懐かしい記憶は色鮮やかに蘇り、彼女が好んだ「都内」の雰囲気を、再び肌で感じることができた。それは幸せな家庭を築きたいと願う男の、夢の空間と同じなのかもしれない。
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by minamitsubame | 2009-05-11 00:10 | diary